『日本の年金制度は破綻するんですよね?』
『国民年金を掛けるより民間の保険に加入した方が得ですよね?』
『なんで給料からあんな高額の社会保険料、取られんですか?手取りが減って損です。』
『社会保険の保険料を支払った分、自分に還元されないですよね?大損だわ。』
年金のイメージは良くないです。
勉強会やちょっとした友人との集まりでも、年金への不平不満はとまりません。
年金(国民年金や厚生年金)については、どうしても『損得勘定』で判断しがちです。
たしかに人は誰でも、私も含めて、損得勘定で物事を判断します。
そして国の制度なので、得をして当然、と思いがちです。
ここで、間違えて欲しくないのは、年金は「保険」です。
保険というのは、損得勘定で考える代物ではありません。
「万が一のための保障」です。
たとえば、医療保険を想像してみてください。
万が一、手術や入院を余儀なくされた場合、一時金○○○○円や日額○○○○円、といった保障がでます。
この保障は、おそらく毎月保険会社に支払っている保険料から充てられます。
この一時金や日額をもらうとき、おそらく「保険に加入していて良かった」と思うことになります。
多くの方は、保険金がもらえると、同じコメントをされます。
これは損得勘定で考えているのでしょうか。
病気やケガの治療をする必要があるとき、やはり気になるのは費用であるお金です。
治療をすれば治るけれど、お金がないから治療ができない、なんてことがあっては、なりません。
そのための保障が保険です。
お金があることで治療に専念できます。
では、年金はどうでしょう。
損得勘定で考えていませんか。
正式名称は、「国民年金保険」「厚生年金保険」です。
つまり、保険です。
保険は万が一のための保障です、と先ほど書きました。
万が一とは、「年老いて現役時代のように働けない」「家計を支える大黒柱が亡くなった」
「障がいが残ってしまい、従前どおり働けない」であり、
それぞれが「老齢年金」「遺族年金」「障害年金」となるわけです。
民間である保険会社へは「医療保険」「生命保険」「がん保険」など、多くの保険料を支払って、
万一の保障を組み立てているのに、
国に対して支払う保険には、保険料と貰える金額が見合ってないから、支払わない、となるのでは
困ります。
万が一を保障している保険である年金のこと、もう少し考えてみませんか。
また、保険の見直しをされるときに、年金(社会保障)があることも忘れないでください。
保険会社だけで保障をまかなうのではありません。
まずは国からの保障額を知り、そのうえで不足である部分を補うのが民間の保険です。
国からの保障額は、ねんきん定期便で調べることができます。
考える順番を間違えないでください。
国⇒民間の順番です。
お間違いなく。